Q & A

よくある Q & A

どれも同じ形をしたパッドなのに、なぜ価格がこんなに違うの。
当然、取り付けるブレーキキャリパー(車種)が同じなので形は一緒です。
しかし、パッドを製作するメーカーの考え方や製法でコストによって価格は変わってきます。
純正パッドは大量生産する為に、一定の性能を持ったパッドを安く作る事が出来ます。
しかし、アフターパーツメーカーの作るパッドはお客様の要望によって、性能であったり、価格であったり特長を伸ばす方向で作っています。

「高性能パッドをお薦めする理由」を読めばおわかりいただけると思いますが、残念ながらブレーキ性能を追求して行くと使用するマテリアルや製法がどうしてもコストがかかり価格は上がってしまいます。
精鋭化していくバイクの性能をフルに発揮させるには優れたブレーキが不可欠です。
安いモノが支持される時代ではありますが、ライディングを愛し高性能バイクにお乗りなら、わずかな投資で見違えるほどコントロール性が上がり安全にも寄与する高性能パッドの装着を強くお薦めいたします。
シンタードパッドとは?
シンタードとは、焼結合金の総称です。
ブレーキパッドの場合は銅を母材として、様々な物質を焼き固め製作されます。
それこそ、混ぜ合わされる物質や配合比、温度や圧力のかけ方など、求める性能を発揮させるために日々開発が進められています。
金属フレークを樹脂で固めて製作される、レジン系パッドと比較すると下記の様な特長があります。

■シンタードパッドのメリット。
1. 初期制動力を発揮させやすい。
2. シンタード被膜を形成してローターへの攻撃性を下げられる。
3. 耐熱性が上がり、サーキットなどでの高負荷時の性能が安定している。
4. 水分を吸収しないので※ウォーターフェードせず、雨天でも制動力、コントロール性が高い。
5. 耐摩耗性を確保しやすい。
※ウォーターフェードとはパッド内にしみこんだ水分が摩擦熱によって気化し効かなくなる現象。
■シンタードパッドのデメリット
1. 製作コストがかかる。
2. 摩擦材が金属合金なので重い。

このような理由から、ワインディングやサーキットなどで高性能バイクを走らせるのなら、シンタードパッドを選ぶ事は必然的なモノだと考えられます。
純正パッドと何が違うの?
近年、バイクの高性能化に伴い、純正ブレーキパッドも高性能な「シンタード製」と呼ばれる※焼結材を採用している車種が多くなって来ています。
その為、パッド交換が必須条件のクルマとは違い、純正パッドでもサーキット走行出来るほど高性能です。
しかし、純正パッドは価格も含めバランスが重要視されている為、突出した性能は求められていません。
※焼結材とは銅を母材として様々な素材を焼き固めたモノを言います。

エンドレスパッドは、サーキットやワインディングなどでの高負荷状況下での制動力や耐久性、コントロール性を非常に高い次元でバランスさせたパッドです。
また、サーキットにのみならず、優れた適合性を発揮します。
市街地などでもコントロール性の高さからアクティブセーフティーにも役立つモノです。
一般道ではレーシングパッドは使いづらい?
市販されている一部のレーシング系パッドの中には、初期のストッピングパワーが過大で市街地走行に不向きなモノがある事は事実です。
混合交通の中で不意な飛び出しなど、とっさの時にしっかりコントロール出来るのか疑問です。
しかし、よく出来たレーシングマシンが乗りやすい様にレーシング系パッドだから扱いづらいというのはおかしな事です。

エンドレスのシンタードパッドは、コントロール幅が広く、レバー入力に比例して制動力をコントロール出来るので気負いなく使用する事が出来ます。
また、ハイブリッドシンタードはモテギ7時間耐久レースを無交換で優勝出来る耐熱耐久性が与えられているので、市街地ではオーバースペックとも言える耐摩耗性を発揮します。
スーパースポーツはもとよりハイパワーで重量級なメガスポーツやツアラーにもベストマッチします。
少々高価なパッドですが、耐久性が高くディスクローターにも優しいので、実はコストパフォーマンスに優れたパッドなんです。

初心者なので違いがわからないと思うからノーマルパッドで十分?
サーキット走行会などでもよく耳にする言葉です。
「自分には違いがわからないと思うから替えていない」「ノーマルでも十分に効くから替えていない」しかし、それで良いのでしょうか?
サーキットは公道とはまったく逆で「急加速、急ブレーキ、急旋回」が求められる所です。
エキスパートライダー程ではないにしろ、サーキットでは公道では考えられない様なスピードが出ています。
エキスパートライダーは、一気にブレーキレバーを握り込み驚く程の減速をこなしますが、ビギナーではそうは行きません。
「ブレーキを握り過ぎて転倒はしないかどうか」「コーナーへのアプローチでのリリースはどうか」常にブレーキには神経を使っていると思います。

エンドレスパッドは初期立ち上がりが急激なレーシングパッドとは違い、コントロール性が高くブレーキインフォメーションが豊富な為、初心者こそその恩恵ははかりしれない物があります。
ライダーのフィーリングにあった制動感、リリース感が得られた時にはこの上ないライディングプレジャーを生みます。
ブレーキは止まるだけの物ではなく、スピードをコントロールするものです。
十分効くから大丈夫ではなく、自分の好みに変える事は上達への近道です。
他社のレーシングパッドを使っていましたが、初期から効きすぎて扱いづらく感じるのでエンドレスパッドに替えたいと思っています。 交換するのに注意点はありますか?
シンタードパッドはブレーキディスクローターにシンタード被膜を成形して、パッドと被膜の摩擦によって制動力を得ます。 それゆえにエンドレスパッドに替える前のパッドの被膜とエンドレスパッドの相性や以前のパッドの被膜にムラがあったりすると良好な制動力やコントロール性が得られないほか、最悪の場合はジャダーなどの原因になる場合があります。エンドレスパッドはディスクローターへの攻撃性が低い分、前のシンタード被膜を削り落とす力が弱いのです。 その様な場合は十分な慣らしを行ってください。
ブレーキパッドを替えるとサスセッティングが変わるとありましたが、どのように変わるのですか? その場合の注意点を教えてください。
エンドレスパッドの美点はそのコントロール幅の広さ、ブレーキレバーに指をかけた状態から入力に対して唐突に効くことなく非常にリニアに効力が発生し、またリリースすることが出来るところにあります。 それによって今まで以上にフロントフォークに仕事させられるしなやかな足を得る事が出来、タイヤを潰して荷重をかけやすくすることが出来ます。ただ、注意が必要なのは、初期が非常に効くパッドに合わせて初期のボトムを避ける為に硬いスプリングを入れていたり、プリロードがかかっている。 また、油面を高くした状態でエンドレスパッドを装着するとガツンと効かない為にブレーキング初期にフロントサスペンションを縮ませる事が出来ないので、ブレーキが利かなく感じたりフロントがサスペンションが沈まないので1次旋回の回頭性が悪く感じたりすることがあります。 ブレーキの特性に合わせてリセッティングすることによって、素晴らしいコントロール幅のメリットと高いコーナリング性能を得る事が出来るのです。
サーキット走行での注意点。
エンドレスパッドに限らず、シンタード系のパッドは摩擦材が金属合金である為、熱がキャリパーに伝わり易いという特長があります。
フェードが起きにくくなった事によりハードなブレーキングが可能になりましたが、それだけブレーキシステムへの負担はより大きくなっていると言えるでしょう。
そこで熱の影響を受けやすいのがキャリパーのピストンシールとダストシール、そしてブレーキフリュードです。
ワインディングや市街地では問題が無くてもサーキットにおける熱的な負荷は大変なものです。
走行中、レバーが入る(多く握れる様になる)などトラブルが起きる事もあります。
頻繁にサーキットを走行される方は十分な点検を行い、定期的なシール交換などを含むキャリパーのオーバーホールとエンドレススーパーブレーキフリュードなどの高性能ブレーキ液への交換を行なうと良いでしょう。

トラブルを感じた時には、十分な知識を持ったショップに相談してみてださい。
パッドを取り替えるのに注意点はありますか?
ブレーキは重要保安部品です。
知識のない方が作業する場合とても危険な場合がございます。
ブレーキトラブルは他の人にまで危害を与えてしまう事も考えられますので、十分に知識を持ったショップさんにお願いする事を推奨いたします。

パッドの性能をフルに発揮させる為には健全なブレーキシステムである事が大前提となっております。
ブレーキホースの状態、ブレーキフリュードの量や劣化具合など点検が必要です。
特にパッドと触れ合う事で制動力を生み出すブレーキディスクの状態は重要です。
磨耗状態によっては十分な性能が発揮されないだけでなく、ディスクバーストなど重大なトラブルを起こす事も考えられますので注意しましょう。

また、磨耗がなくてもディスク面に前に使っていたパッドのシンタード被膜が形成されている場合、性能が発揮出来ないほか、ディスク鳴きなど不具合が発生する場合があります。
その場合はサンドペーパーなどでブレーキディスク面をクリーニングするなどの処理をすると良いでしょう。
エンドレスパッドには、スタンダードモデルと言われる「スーパーハイブリッドシンタード」と「レーシングシンタードPROⅡ」と言うニューモデルがあると聞きましたが、違いはどのようなモノなのですか?
どちらもセラミックとカーボンを使ったシンタードメタル系のパッドで、成分や製法はほとんど同じモノです。 その違いは、鈴鹿8耐より厳しいと言われた「もてぎ7時間耐久レース」を無交換で優勝を狙えるというコンセプトで作られた「スーパーハイブリッド」のオーバークォリティーとも言える耐摩耗性を削り、より制動力を高める方向にチューニングされたのが「レーシングPROⅡ」なのです。優れたコントロール性はそのままにより高い制動力を発揮します。 前モデルのレーシングPROより耐熱性、耐摩耗性が著しく向上しましたが、耐久レースなどに使用する場合は、摩耗度合いを加味した交換をお勧め致します。 価格はどちらも同じ設定になっております。
「スーパーハイブリッドシンタード」と「レーシングシンタードPROⅡ」どちらを選ぼうか悩んでいます。どのように違い、どう選んだら良いでしょうか?
リッターマシンで行われていた、モテギ7時間耐久レースは世界一ブレーキに厳しいサーキットで行われるレース特異なレースで、鈴鹿8時間耐久レースの2倍近い負荷がブレーキシステムにかかります。 そんなレースで無交換で優勝が狙えるパッドとして長年研究と開発を進め、2006年にオザワR&Dチームが無交換で優勝を飾り、その進化版ともいえる集大成が今のスーパーハイブリッドシンタードパッドです。 コントロール幅の広い操作性と制動力のバランスを高次元で達成させている上に非常に高い耐久性を持っています。
そして、レーシングシンタードPROⅡはスーパーハイブリッドのオーバークォリティーともいえる耐摩耗性を初期より全域で制動力を上げる方向に振ったモデルとして誕生しました。
利きは向上しましたが、コントロール性の高さはそのままに全体に底上げされた制動力ですので、気をわずサーキットのみならず、一般公道でも威力を発揮する事が出来ます。
マシンやブレーキシステムにもよりますが、イメージとして筑波を1分1~2秒までなら「スーパーハイブリッドシンタード」1分切りが見えて来たら「レーシングシンタードPROⅡ」をおすすめします。また、PROⅡを耐久レースなどで使用する場合は、十分に摩耗具合を確認のうえご使用ください。
小排気量マシンで止め過ぎてしまってタイムにつながらないというような方には、あえてコントロール幅が広く利きの穏やかなスーパーハイブリッドシンタードを使うとタイム向上したりと、乗り方、マシンによって使い分けることによって、マシンが扱いやすく速く走る事が出来ます。
レーシングPROⅡはスーパーハイブリッドシンタードと比較しますと多少耐摩耗性が劣りますので、耐久レースも含め、パッドの残量についてはこまめのチェックをお願いします。
ブレーキフルードを替えたいのですが、レーシングフルードは少し心配です。エンドレスRF-650はどうなんでしょうか?
エンドレスが誇る、スーパーレーシングフリュードがRF-650です。ペトロナスメルセデスF1チームでチャンピオンフリュードに輝き、スーパーGT、WRC、パリダカなどトップカテゴリーでも非常に定評のある製品です。 ドライ沸点323℃以上は世界のフリュードと比べてもトップレベルの性能で、価格も500ml缶で3000円(税別)はトップクラスの製品としては安価に設定してあります。普通のフリュードとあまり変わる事はありません。無色透明のフリュードが黄ばんで来たら交換する事を心がければ素晴らしいタッチが得られます。
ブレーキホースをワイヤーメッシュに換えるとブレーキが効くようになる?
国産マシンはほとんどがゴム製ブレーキホースを使用しています。
これに対しDUCATIをはじめ外国製スポーツモデルはほとんどがワイヤーメッシュのホースを採用しているのです。
ご存知の通り、ブレーキ液の圧力を伝えるホースが膨張しては思い通りのブレーキフィーリングやコントロール性を発揮できません。
しかし、初期のタッチが変わるので若干ブレーキが効くような感じがするかもしれませんが、絶対制動力には変化はありません。
残念ながら、性能として大差の出ない物にはコストがかけられない国産車はゴム製になってしまう訳です。
ライディングをこよなく愛するライダーならこの初期のタッチがいかに重要かおわかりになると思います。

意外に知られていない事ですが、ワイヤーメッシュホースにも寿命があります。
半永久的に使える物ではありませんので定期的な点検と交換が必要です。
タッチが変わったと思ったら、ホースを新しくして見ると良いかもしれません。
ブレーキフリュードをRF-650に替えるとどう変わるんですか?
ブレーキフリュードを替えたからと言ってブレーキが効くようになるわけではありませんが、ドライ沸点323℃と超高性能なので、サーキット走行など、激しいライディングでの安定性能は向上し、一般市街地の低速走行や車庫入れ時のでも、液圧の損失が極めて少ないので繊細なタッチが向上。スムーズなバイクコントロール性を生み出します。 RF-650に交換するだけでも、バイクが扱い易くなるのです。
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